人は「口」から老化する
人は「口」から老化する
◆「口」は健康のバロメーター
人は「口」から老化する――。
本書のタイトルを見て、「?」と思われたでしょうか。でも、本書を手に取ってくださったということは、ご自分の口に不具合を感じていたり、自信が持てなくなったりしているのでは?
老化というと、「足腰が弱ってきた」「もの忘れをするようになった」など、年齢とともに体や脳が衰えていくことだと考えられがちで、「口が老化する」と言われてもピンとこないかもしれません。
しかし、口も体の一部。当然ながら、加齢によって老化していきます。
女性の場合、口元の縦ジワや、口角からあごにかけて縦に伸びるシワ、いわゆる「マリオネットライン」を見つけ、「見た目の老化」を目の当たりにしてショックを受けるかもしれませんが、口の老化は決して見た目の問題だけではなく、全身の老化に深く関わっているのです。
「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」と平成元年にスタートした「8020(ハチマルニイマル)」運動は、ご存じのことでしょう。具体的な目標として、2022年度までに50%を達成することが掲げられましたが、それより5年以上早い2016年の時点で、50%を超えました。とくに高齢者の歯や口に対する関心が高まり、健康管理に気を配る人が増えたからだとされています。
しかし、全身の健康を考えると、歯の数が揃っているだけでは不十分なのです。
生きるために必要な栄養素は、口から入ってきます。それを消化吸収するためには、噛んで、飲み込まなければなりません。
たとえ歯の数が足りていても「噛む力」、そして食べたものを口の中でまとめ、飲み込む力がなければ、全身の健康は保てないのです。
私は、そのことを1人でも多くの方にお伝えしたく、本書『人は「口(くち)」から老化する』をまとめることにしました。
「人生100年時代」と言われるようになって久しいですが、100歳まで生きる、しかもいつまでも自分らしく、いきいきと生きるためにも「口の老化」を食い止めましょう。
それには、口に意識を向け、チェックをし、口を若々しく保つトレーニングが必要です。
生涯自分の足で歩けるようにと、1日に8000歩、1万歩、ウォーキングに励んだり、手足の筋肉の衰えが気になって、ジムに通ってトレーニングしたりしている人は、多いのではないでしょうか。
同じように、口のトレーニングを始めませんか?
いくつになっても若々しい人は、「噛む力」のある「元気な口」をしている。私は診療にあたる中、そのことを日々、実感しています。
そこで、本書では「口を鍛える方法」を紹介しています。誰でも気軽に、楽しく続けられるものを厳選しました。
実は、紹介する方法は、口を鍛えるだけでなく、顔のシワやたるみの予防・改善や小顔効果もあります。どんな美容法よりも確実に効く、と私は感じています。
本書が、みなさまがいつまでも健やかで若々しく、そして美しく過ごすための一助となれば、私としてはこれ以上の喜びはありません。 (「はじめに」より)
著者:照山裕子
縦:21×横:14.8 全頁数:120ページ
重量248g厚さ0.9cm
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