「非認知能力」を育てる4歳からの親子あそび

この本を手に取ってくださった方に、3つのお約束をします。
1つ目は、ここで紹介されたあそびをするだけでお子さんの非認知能力がどんどん育っていく、ということ。
2つ目は、どのあそびをしても、お子さんが笑う、つまりお子さんの笑顔を必ず見ることができるということ。
3つ目は、それらのあそびで親子一緒にあそんだことは、お子さんは10年経っても20年経っても、いえ、一生忘れないということ。
「そうなればいいですね」ではありません。
必ずそうなるのです。

私は子どもが大好きだったので保育士になりました。
とても楽しかったので25年もやりました。
特に楽しかったのは子どもとあそぶときです。
子どもとあそんで分かったことは、「あそぶと子どもは必ず笑う」ということです。
だから、子どもの笑顔を見たくなったときは、すぐに子どもとあそびました。1分あそぶと1分、10分あそぶと10分、子どもの笑顔を見ることができます。

ある日、A子ちゃんとなわとびを1分ほどしました。
そのあと、B君とボールあそびを1分ほどしました。
その直後に、砂場であそんでいたC子ちゃんと、やはり1分ほどあそびました。
翌日A子ちゃんのお母さんに言われました。
「娘が帰ってくるなり、『きょう、先生となわとびをしたよ』と楽しそうに教えてくれました」
B君のお母さんも言われたそうです。
「きょう、先生とサッカーしたよ」と。
あそんだのはたった1分だったのに……。サッカーといっても、ボールを5、6回蹴り合いしただけなのに……。
そんな嬉しい報告をしてくれていたのです。
子どもは「楽しい思い出」は、それが1時間だったか1分だったかは関係ないようです。
「楽しい時間」をもつことが大事なのです。

あなたも覚えていませんか？
幼い頃、転んだときに、お母さんに「痛いの痛いの飛んでいけ～」としてもらった思い出……。
帰宅したお父さんを玄関に迎えに行くと、その場で抱っこをしてもらった思い出……。
そのときの関わりは、時間にすると1分もなかったかもしれません。でも、「楽しい思い出」「嬉しかったこと」としていつまでも頭の片隅に残っているのではないでしょうか。

この本のあそびは1分でできるものばかりですが、子どもの一生の思い出になる1分が詰まっています。
そんな1分をぜひ親子で楽しんでください。 （「はじめに」より）
著者：原坂一郎
縦：21×横：14.8 全頁数：184ページ
重量336g厚さ1cm