「育脳」切り紙あそび大全171
「育脳」切り紙あそび大全171
■切り紙は子どもの脳にさまざまにアプローチする
私たちは「脳」とひとくくりにしますが、脳の中は、情報を収集する部位、情報を理解する部位、体を動かす部位など、大まかに8つに分かれています。わたしはそれを「脳番地」と名づけました。それぞれの脳番地をかたよることなく刺激することで、脳番地同士のネットワークは強くつながり、脳全体の発達をうながします。
脳の成長は、おおむね頭の後ろのほうから前に向けて発達していきますので、幼いうちはとくに、「見る」「聞く」「動く」「さわる」という体験を多くつませることが大切です。
このとき役立つ遊びの一つが「切り紙」です。切り紙には、折る、書く、切る、というさまざまな動きが含まれ、多角的に脳をきたえます。さらには、たくさんの色や柄や紙質で、視覚や触覚を刺激します。紙を開いてできあがり作品を見たときの驚きや達成感も、脳にとってのよい刺激になります。また、書かれた線を見ながら、はさみの向きや切り進める距離をコントロールするためには目と手の動きを連動させる必要があり、幼い子にとっては、大人が考える以上に複雑な行動です。それだけに、脳が受ける刺激は大きなものになります。
切り紙をやっていると、息をするのも忘れているのではと思うくらい、はさみの先をじっと見つめ、驚くような集中力を見せる子もいます。こんなとき、複数の脳番地を同時に使っているので、大人はそっと見守りましょう。また、作品や紙を選ぶときに「どれがいいかな」「これはどう思う?」と語りかけたり、切り終わった作品を見て、「すごくかっこいい!」「ていねいに切れたね」「どこが大変だった?」などの会話を楽しみ、「聞く」「話す」「考える」ための脳番地も刺激するといいでしょう。
少し大きくなってくれば、ここを切ったらどうなるだろう、この形を切るためにはどうすればいいだろうと、創意工夫する力を伸ばしていくことができます。切り紙には、子どもの自由な発想をうながす可能性が満ちているのです。
縦:25.7×横:18.2 全頁数:224ページ
重量394g厚さ1.7cm
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