痛い「変形性肩関節症」は自分で防ぐ! 改善する!
痛い「変形性肩関節症」は自分で防ぐ! 改善する!
変形性肩関節症は、肩腱板断裂や肩関節脱臼などの肩関節に大きなケガをした場合に、関節が傷ついて起こる病気です。はじめのうちは、「軽い肩こりかな?」といった状態から、「肩を動かすと痛い!」といった症状が現れます。「四十肩だから仕方がない」「五十肩は何もしなくても自然に良くなるから平気」と、高をくくっていると、知らず知らずのうちに夜も眠れないほどの痛みが現れることもあります。そのような状態が長く続くことで、半年以上痛みに苦しんだり、肩の変形を引き起こしたりします。変形性肩関節症の治療には、痛みや炎症を抑える薬物療法と手術療法、理学療法士の指導による運動療法などがあります。
巷では「五十肩は何もしなくても自然に治る」といった間違った認識が広がっており、適切な時期に適切な治療を行なう機会を逃してしまっていると感じています。この本では、「自分でなんとかしたいけど、やり方がわからない」「テレビで見た運動をしたら痛みが悪化した」というお悩みの解決策を提案します。テレビやブログなどで紹介されている運動がいけないのではなく、あなたに合った運動ではなかったことが問題なのです。
本書では、痛めている(こっている)肩自体のストレッチやエクササイズは紹介していません。じつは、多くの方が間違った認識をもっているのですが、痛めている肩ではなく、別の部分の動きが悪いことで肩に負担がかかり、痛めてしまっていることが多いのです。
私はこれまで理学療法士として肩関節疾患(肩腱板断裂や肩関節周囲炎、変形性肩関節症など)のリハビリテーションに従事してきました。その中で肩不調の原因が鎖骨の動きにくさにあることに気がつき、鎖骨まわりの皮膚をつまんでほぐす新しいセルフケア方法として「鎖骨ほぐし(R)」を考案しました。痛めてしまった肩への負担を減らすためにも鎖骨が自由に動くことは必要不可欠です。「鎖骨の動きチェックリスト」であてはまる項目がひとつでもあれば、鎖骨ほぐしをやってみてください。さらに、鎖骨ほぐしだけでなく、「姿勢を整える体操」についても第4章で解説します。姿勢の問題は、肩の動きにも影響してきます。ご自身の姿勢に合わせた体操を行なうことで、より効率よく肩の回復を促すことができるのです。まずは、姿勢チェックシートで自分の姿勢が、(1)良い姿勢(2)猫背タイプ(3)反り腰タイプ(4)ぽっこりお腹タイプのどれなのかを確認しましょう。「自分の姿勢がどれかわからない!」という場合は、どんな姿勢の人でも必ず行なってもらいたい「おすすめストレッチ」3選、姿勢を整える体操の全タイプに対応する「全身うねうね」と「いすを使った太もものストレッチ」をやってみましょう。紹介しているストレッチは毎日やってもらいたい体操を厳選しています。毎日というと、あきらめてしまいそうになるかもしれませんが、はじめのうちは回数や時間は短くてかまいません。少ない回数や時間でも毎日続けて習慣化することが大きな目的なのです。
鎖骨ほぐしや姿勢を整える体操は、私が関わっている五十肩や肩こりで悩んでいる方々にも実践していただいています。自信をもっておすすめするストレッチですので、安心してやってみてください。
継続は力なり! ぜひ、痛みのない生活を取り戻すために、肩セルフケアの習慣化の第一歩を踏み出しましょう。 (「はじめに」より)
著者:監修:𠮷田一也
縦:25.7×横:18.2 全頁数:136ページ
重量368g厚さ1cm
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