姿勢がよくなる! 集中力が育つ! 0~5歳の楽しい体幹あそび
姿勢がよくなる! 集中力が育つ! 0~5歳の楽しい体幹あそび
「よく転ぶ」「ぎこちない」「バランスが悪い」「持久力がない」……これらは、園や児童施設で子どもたちを指導している私の実感です。本書を手に取ってくださったお母さん・お父さんも、似たような思いを抱いていらっしゃる方が多いのではないでしょうか。
文部科学省やスポーツ庁のデータを持ち出すまでもなく、子どもたちの体力や運動能力の低下傾向は、いまだ大きくは改善されていませんが、その原因のひとつとして、子どもたちの「体幹」が弱いことが挙げられます。
体幹がしっかり育つと、運動やスポーツにおける成果の向上だけでなく、日常動作でもからだを思い通りに動かすことができ、健全な生活習慣や生活態度が身につきます。また、持久力や忍耐力が備わることから、集中力をうまく発揮することができ、学力の向上にも期待が持てます。その延長としてさらには、自立心や自己肯定感の醸成にまで効果を発揮することでしょう。
本書では、はいはいの頃の赤ちゃん(4~6カ月)から就学前の幼児(4~5歳)までの子どもたちの月齢・年齢に合わせた「体幹あそび」を紹介しています。
体幹とはわかりやすく言えば「胴体」のことですが、その胴体に属する筋肉群を上手に使う、あるいは活性化する動作を、「体幹あそび」と称しています。
もともと「あそび」には、体幹を育てる要素がふんだんに含まれています。たとえば鬼ごっこであれば、走る、止まる、かわすなどの動作の中で体幹を駆使し、手足の協調性やバランス感覚が養われます。さらには、ルールの理解や状況判断、友だちとの関係性の維持や協同性の発揮など、体幹だけではない「生きる力」をはぐくむ力が、本来、あそびにはあるのです。
子どもの月齢・年齢のそれぞれの時期に適したあそびを掲載していますが、あくまでも目安です。子どもの育ちや好みは人それぞれ、お子さんのペースに合わせてゆっくり取り組んでください。また、できるようになったあそびは、無理のない範囲で繰り返しましょう。子どもの「できた!」に共感すること、そしてそれを積み重ねること。それらが、子どもの生きる原動力になるのです。
なお、本書ではあそび方や道具のつくり方、材料の分量、歌の節回しなどについて、あえて詳細には示していません。それらに唯一の決まりや正解はありませんので、親が考え、時には子どもと一緒に考え、気楽に、柔軟にアレンジしていただきたいからです。
また、体幹あそびは、親子のスキンシップやコミュニケーションの促進にも役立ちます。あそびを通じて親と子どもが心を通わせること――そこから生まれる親子の信頼関係が、子どもの育ちを支えます。「信頼できる大人が近くで見守ってくれている」と信じることができる子どもは、何事にも自信をもって取り組むことができ、ぐんぐんと成長していくことでしょう。
本書が、子どもたちとの楽しい毎日を創出し、お母さん・お父さん、そして子どもたちの幸せ実現の一助となることを願ってやみません。 (「監修のことば」より)
著者:監修:小倉和人
縦:18.8×横:12.8 全頁数:128ページ
重量226g厚さ0.9cm
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