「感じのいい女性」が使っている気遣いの魔法
「感じのいい女性」が使っている気遣いの魔法
私は、コミュニケーションにかかわる仕事をしている立場ではありながら、実は人見知りで、自分からグイグイ人に声をかけて積極的に人間関係をつくっていくタイプではありません。小中学校時代は、父の転勤で九州から北海道までさまざまな場所に住み、転校も幾度となく経験しました。慣れない土地で馴染んで生活し、友だちをつくるにはどうしたらいいのかな……と子どもながらに悩み、考えていたことを思い出します。いま振り返ってみるとではありますが、コミュニケーションや人間関係に興味を持った原点なのかもしれません。
大人になってからも、基本的には内向的な性質は変わっていません。しかし、かかわる人とうまくやっていきたい、という気持ちはあります。特に社会に出ると自分の好き嫌いでおつき合いを選べない場面も増えていきますので、いい印象を持ってもらいたいな、嫌われたくないな、とがんばって振舞っていたように思います。
ただ自分がよく見られたい、好かれたいという目的でがんばってしまうと、ちょっと違和感を覚えたり、空回りしたり、その結果、思ったような反応を得られず、がっかりしたり。自分の本当の思い、意見は隠して無理に合わせて疲れてしまうこともありました。
そんな反動から、思い切って自分の思った通りに言ってみよう! とやってみたこともありました。ある集まりに誘われ、一度行ったあと、次は行きたくないと断る際、「この前行ってみたけど、自分には合わない場だと思ったから遠慮します」と言ってしまいました。するとその人から返事はもちろん、二度と連絡が来ることはありませんでした。後味も悪く、 逆の立場だったら自分の大事に思っている仲間、価値観を否定されてショックだったに違いありません……。断るにしても、相手を尊重した言い方がもっとあったはず、といまでも後悔しています。
どうしたらいいのかな? と悩んでいたところ、仕事の先輩でとても感じがよく、誰からも好かれる、でも無理をしているようには感じないAさんに、思い切って聞いてみました。「どうしたらAさんのようになれるのでしょう」と。Aさんは「最初は感じいいと思った人を観察して、真似してみるといいよ」と教えてくれました。
まずは素直にやってみようと思い、仕事でもプライベートでもさまざまな出会いのなかで「あっ! 何だか感じいいな、言葉に思いやりがあるな」という人に会ったら、その人のあいさつ、話している内容、言い方、表情、立ち居振舞いなどを気にしてみました。興味を持って観察し始めると、共通点があることもわかってきました。
実際に真似してみると、自分自身がしていて気持ちがよく、爽やかで前向きな気分にもなっていきます。そして、それが確かに周りの人にもいい影響をもたらすことを実感してきました。しかもその一つひとつは、そんなに難しいことではなく、ちょっとしたことだったりするのが大きな気づきでした。しかしそうは言っても、ちょっとしたことが、頭ではわかってはいても意外にできないものだとも感じます。
本書では、誰にでもすぐにできる、感じのいい女性になれるヒントを、さまざまなシチュエーションを通して紹介しています。ほんの小さな習慣の積み重ねが大きな差となり、いままでと違う何かをもたらしてくれると思います。
「小さなことを、具体的に、気長に」
そうやって、一つひとつ、人から好かれる、感じがいいと思われる習慣をつくっていきませんか。 (「はじめに」より)
著者:三上ナナエ
縦:30.3×横:22.6 全頁数:160ページ
重量440g厚さ1cm
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