脳科学者が教える 子どもの自己肯定感は3・7・10歳で決まる
脳科学者が教える 子どもの自己肯定感は3・7・10歳で決まる
今、日本をはじめとしてこの世界は時代が大きく変わろうとしています。
先日、私がランチで東京のあるお店に入ったときのことです。そのお店のスタッフはみな外国人で、日本人は誰ひとりとして働いていませんでした。ここは日本なのにまるで海外旅行に来ているように錯覚したのを今でも覚えています。
今、日本は世界の中でも高齢化が進んでおり、2040年には人口の50%が55歳以上になると予想されています。労働力も不足するため、海外からの労働者も増え、社会は想像している以上に多様な価値観や文化が生まれる環境になっていくでしょう。
一説によると、これからAI(人工知能)化が進むことによって、現在の職種の65%がなくなるともいわれています(車の運転やスーパーのレジ打ちなど、単純な作業はほぼ自動化されることが予想されています)。
このような時代の流れの中で、子どもたちが生きていく未来は、親世代が育ってきた時代や社会の価値観が通用しなくなっていきます。
そのため最近は子育てで迷ったり、悩んだりしている方もとても増えてきました。私が講演会やカウンセリングでお会いする親御さんたちの中にも、「どのような力を身につけさせてあげればよいかわからない」とおっしゃる方が大勢います。
たしかにこれからは世の中が大きく変化していきます。けれども社会が人と人との結びつきでできている基本構造は変わりません。またAIによる変化の時代がやってきても、それを生き抜いていくために必要な力は今と大きくは変わらないのです。
その力さえしっかりと育てておいてあげれば、どのような時代になろうとも子どもたちは自らの力で人生を切り開き、人と上手につながりながら幸福に生きていくことができるでしょう。
その力とは何かというと、本書の大きなテーマである「自己肯定感」です。
自己肯定感は、幸福度や満足度の高い人生を送っていくうえでの土台です。これがしっかり育っていれば、自分の力でどのようにでも人生をつくりあげていくことができます。自己肯定感をベースに、これから一層大事になっていくといわれている創造力や困難を乗り越える力、コミュニケーション能力、セルフコントロール力など、「非認知能力」と呼ばれる力も高めていくことができるのです。
生きる力の出発点ともいってよい自己肯定感をどのように育んであげればよいかについて、本書では脳の発達と照らし合わせながらご紹介しています。
脳の力と心の力は切っても切り離せない関係にあります。脳を育てながら、心も育てていくことで子どもの中には揺るぎない自己肯定感が育まれていきます。そこを忘れずに、日々の子育てをぜひ楽しんでみてください。
本書が子育てに悩む多くの親御さんたちにとっての一助となれたら、これほどうれしいことはありません。 (「はじめに」より)
著者:西 剛志
縦:25.7×横:18.2 全頁数:200ページ
重量342g厚さ1.2cm
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