ツラい痛みがラクになる! 女性の変形性股関節症
ツラい痛みがラクになる! 女性の変形性股関節症
■「痛みは自分で改善できる!」
歩行運動というのは、皆が親から受け継いできたもので、人は成長とともに足腰がしっかりして自然に歩けるようになっていきます。
しかし、人が歩く仕組みというのは、体が起立した姿で行う人独特の特殊な運動といえるのです。
この歩行運動というのは、股関節の伸展による体の起立と足の左右交代動作によるもので、わかりやすくいうと、猫や犬のように運動能力が優れていても股関節の伸展運動ができないと、2本足で歩くことができないということになるのです。
本書のテーマは「女性の変形性股関節症」ですが、この病気は、男性と女性では生まれ持つ骨盤の姿に違いがあることが大きく影響しています。女性は股関節のかぶりが浅くなっていることで、起立姿勢の体を支える能力が低下し、足の左右交代の動作障害が現れます。それが続くと股関節の骨や筋を傷めてしまい、体の加齢障害も加わって、変形性股関節症へと進行していくのです。
当院を受診された変形性股関節症の患者さんには、はじめにこのような前提のお話をしてからリハビリについて説明します。
そして、足の交代動作改善のためのノルディックウォークを指導するとともに患者さんが悩んでいる3つの“痛み”(36ページ参照)の管理についてアドバイスをし、患者さん自身で“痛み”評価表をつくって生活改善を行うことをお勧めしているのです。
このように患者さんが主体的に管理していく保存的治療法は、我が国の少子高齢化時代のなかで、歩行障害に立ち向かうための新たな治療法となると考えています。
本書を読んでくださった、変形性股関節症に悩む女性の皆さんが、「自分で改善できるんだ」という意識をもって、股関節にやさしい適切な生活を実践していただくことを願っております。 (「はじめに」より)
著者:矢野英雄
縦:21×横:14.8 全頁数:128ページ
重量厚さ0.8cm
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