「耳」を鍛えれば認知症はくいとめられる!
「耳」を鍛えれば認知症はくいとめられる!
■認知症の危険因子「難聴」を予防するために
ものわすれがひどくなる、物事が理解できなくなる、やがて妄想や徘徊をしたり、何にも反応を示さなくなったり。
そんな「認知症」が、実は聴力と深く関わっている、というと、みなさんは驚かれるでしょうか。
私は耳鼻科医として、大学病院の「耳鳴り補聴器外来」で難聴の患者さんを日々診察しています。そこでは「聞きとれなくて苦労する」と相談される方々の多くが、同時に「ものわすれが増えた」ことも訴えられます。
「でも認知症なんて、まだまだ先の話では?」と思ったら大間違い。
実は認知症の、長い長い助走期間の始まりかもしれないのです。
認知症の原因となる「脳のゴミ」は、40代ごろから少しずつ頭の中に溜まり始めることが、最新の研究で明らかになっています。
しかしこの段階では、診察をしても認知症の診断はつきません。いわば予備群の状態で、医学の世界では「プレクリニカル認知症」と呼んでいます。
注目すべきことは、この段階で多くの人が軽度な難聴や軽い抑うつ気分を伴っているということです。
「人の話がよく聞こえない」
「話が通じなくて、独りぼっちになった気分……」
そんなコミュニケーションに不安を感じている状態を何年も続けるうちに、本物の認知症に近づく確率はどんどん上がってしまうのです。
この段階の間に「難聴ケア」をすることで、認知症リスクをぐっと下げることができるとしたらどうでしょう。
この本では、そのノウハウをお伝えします。難聴予防はもちろん、脳の衰えを防ぎ、改善する方法もお教えしましょう。
人生100年時代、これから何十年も続く生活を健やかに、楽しくするために――
「耳から始める認知症予防」をさあ一緒に学びましょう! (「はじめに」より)
著者:中川雅文
縦:21×横:14.9 全頁数:160ページ
重量258g厚さ1.1cm
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