薬なしでも女性の血圧は下げられる!
薬なしでも女性の血圧は下げられる!
「高血圧」と聞いても、自分とは無関係と考えている女性が少なくないかもしれません。ほとんどの女性は、更年期以前はエストロゲンという女性ホルモンに守られ、血圧が高くなりにくくなっているため、日本高血圧学会が「高血圧」の基準としている「140gHg」(最高血圧)を上回るような値を示すことはないからです。
しかし、そこで安心しきっていると、更年期以降、エストロゲンの減少とともに血圧が上がり始め、60代、70代になってから「高血圧」に悩まされることになります。「高血圧」が心臓病や脳卒中など生命に関わる疾患の原因となることはよく知られていますが、特に女性の場合は、脳卒中のリスクが男性よりも高いことが明らかになっています。閉経前の女性であれば、「120gHg」を超えたら、血圧が高すぎると判断すべきでしょう。
では、女性が「高血圧」を改善・予防するにはどうしたらいいのでしょうか。多くの人は、減量のために食事制限をしたり、場合によっては降圧薬を使って血圧を下げたりしなければならないと思っているようですが、私は極端な肥満がある人以外は減量の必要はなく、血圧が少々高めという程度の人であれば薬はいらないと判断しています。本書でいう、食事制限とは食べる量や食材を制限することを指します。血圧を下げるために減塩は必要ですが、食事制限は必要ないと考えています。
血圧を下げるための効果的な方法は、(1)調味料の使い方の工夫や、食品表示のチェックでできる手軽な減塩、(2)呼吸法や有酸素運動を中心とした運動習慣、(3)心身のストレスの解消の3つです。そして、最も重要なことは、自身の健康状態に関心をもつこと。体重を量るように、血圧も日常的に測定し、自分の標準的な血圧値ぐらいは把握しておきましょう。また、仕事や家事が忙しくても、定期的な健康診断はきちんと受けましょう。あなた自身が健康で快活に過ごし、健康寿命を延ばすことができなければ、家族の健康も守れなくなります。
歳を重ねていくうちに、人生にとって健康が何よりも大切だということを実感するはずです。しかし、年老いてからそれに気づいたのでは遅すぎます。自分の将来の健康のために、今できることから始めましょう。 (「はじめに」より)
著者:天野惠子
縦:25.7×横:18.2 全頁数:128ページ
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