家庭でできる子どもを食品添加物・農薬から守る方法
家庭でできる子どもを食品添加物・農薬から守る方法
近年、主婦の方々の職場進出が増え、いわゆる“共働き”の家庭も多くなりました。それにつれて、食事の簡便化がますます求められるようになった結果、あまり手を加えなくても済む加工食品が、食卓に数多く並ぶようになりました。こうした社会情勢ですから、「何がなんでも食卓には手づくりの料理を!」というのも、もはや現実離れした理想論となりつつあるのだろうと思います。
しかしそうは言っても、多くの主婦の方々が、特に食品添加物や農薬などの問題に対し、不安を抱いていらっしゃるのも事実です。
今や食品添加物や残留農薬をはじめとする有害物質の問題、放射性物質による汚染の不安、輸入食品問題、食品偽装問題などがますます増加し、“食の自己防衛”が非常に大切だと痛感せざるを得ない時代となりました。
では、それらの不安や問題から、自分自身や子ども、家族をどのように守ればよいのでしょうか?
私は、次の3つのステップが必要だと考えています。
(1)安全な食品を選ぶ。
(2)調理の下ごしらえで工夫。
(3)バランスのよい食事で免疫力アップ。
私は東京都の消費者センター試験研究室で長年仕事をし、退職後も自宅に設けた実験室で、食品表示の見方や除毒・解毒、免疫力がアップする食事などのノウハウを研究し続けてきました。それらをわかりやすく1冊にまとめ上げたのが本書です。
なお、第5章の『親子でやってみよう! 身近な加工食品の「かんたんテスト」』について少し説明しておきます。
食品不安の問題が年々増加・増大してきていることは冒頭に述べた通りですが、その原因の一つに、消費者運動の縮小、市民の“監視の目”の機能不全が挙げられると考えています。高度成長期からバブル崩壊の前後までは、消費者運動が一定の効力を発揮していたと思うのですが、近年はそうではなくなってきています。
私の経験から、食品の簡易テストを一緒に行なった親子は、食品表示や品質への関心がその後、非常に高まることがわかっています。
食品の簡易テストを数多くの人に経験していただくことは、食品業界のコンプライアンス(法令遵守)のさらなる向上を促し、ひいてはそれが、私たちの「食の安全」につながると確信しています。
本書が、子育て中のお母さんやお父さんの食品不安を少しでも減らせる食卓づくりのお役に立てるのであれば、卒寿を経てなお現在も元気に活動を続け、「食品安全の生き証人」というニックネームをいただくまでになった私にとって、これほどの喜びはありません。 (「はじめに」より)
著者:増尾 清
縦:21×横:14.8 全頁数:208ページ
重量194g厚さ1.3cm
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