女性の「コレステロール」「中性脂肪」はこうして落とす!
女性の「コレステロール」「中性脂肪」はこうして落とす!
■まずは薬を服用せずに生活習慣の改善を行なう
わたしは、50歳のときに子宮筋腫の手術をしました。その際、「最近卵巣がんが増えているから」との産婦人科医のすすめにより、両側の卵巣を摘出しました。手術の前の総コレステロール値は180㎎/dL、術後1年の検診では280㎎/dLでした。さっそく、スタチン(コレステロール値を低下させる薬)を服用しはじめたのですが、「ちょっと待てよ。本当にスタチンが必要なのかな?」と疑問をもち、高脂血症と動脈硬化性疾患に関する文献を読みすすめました。結論は「更年期以降の女性における高脂血症では、スタチンの心血管疾患に対する一次予防効果は認められない」でした。
以来、日本人女性においてはスタチンが過剰投与されていることを言い続けてきました。2012年、「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」に冠動脈疾患絶対リスク評価チャート(一次予防)が掲載されました。年齢、性別、糖尿病、喫煙、収縮期血圧、総コレステロールを危険因子として解析した冠動脈疾患による10年間死亡率に男女で大きな差があることが示され、脂質の管理はチャートから算出されたリスク区分別に行なわれることがすすめられました。
しかし、もっとも重要なことは、「一次予防では原則として一定期間生活習慣の改善を行ない、その効果を評価したあとに薬物治療の適応を検討すべきである」ということです。
この本では、これまでのわたしの経験や研究をもとにした、コレステロールや中性脂肪の異常をはじめとする脂質異常症について女性が正しく理解するための情報を紹介しています。
本書が、みなさまの生活習慣の改善による脂質管理に少しでもお役に立てれば、本望です。 (「はじめに」より)
著者:天野惠子
縦:21×横:14.8 全頁数:160ページ
重量234g厚さ1cm
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