言葉がけひとつで行動が変わる! 子どもの叱り方・伝え方
言葉がけひとつで行動が変わる! 子どもの叱り方・伝え方
たくさんの子育て本の中から、この本を手に取っていただきありがとうございます。
「何度言ってもウチの子、言うことをきかない!」
「毎日、子どもにダダをこねられイライラする!」
「子どもをほめましょうと言われても、いいところなんて浮かばない!」
これは、過去の私の心の声です。同じように、このようなお悩みを抱えている方には、きっとこの本がお役に立ちます。
2013年に、『発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ』という本を出版する機会をいただきました。
現在、約8万人の方がたにお読みいただき、読者のみなさんから、「発達障がいの子どもだけでなく、一般の子育てにも有効ですね!」「定型発達のきょうだいにも効果があり、イライラが減りました!」といううれしいご感想をたくさんいただいています。
発達障がいの子に「わかりやすい言葉がけ」は、誰にとっても「わかりやすい言葉がけ」だったのです。
長男のソラは、3歳のときに自閉症と診断を受けました。
診断を受けたときは、絶望感でいっぱいで途方に暮れていましたが、やがてABA(応用行動分析)というメソッドに出合い、道が拓けました。
ソラへの言葉がけ、働きかけを、ABAをもとに変えていったところ、いわゆる「困った行動」がなくなり、親子の笑顔がグンと増えたのです。
ホッとしたのもつかの間、今度は障がいを持たない次男・リクの行動が気になりはじめました。長男にかかりきりで、次男は実家に預けることが多く、ほぼ野放し状態。勝手に育ってくれるだろうと思っていたのですが、甘かったのです。
次男は、小学校に上がった頃から、自分の思い通りにならないことでたびたび激しいかんしゃくを起こすようになったのです。
そこで、本書に記したような長男に効果があった接し方で、次男にも丁寧に関わっていくことにしました。すると、次男も次第に落ち着いてきたのです。
このような経験を重ね、ABAを軸にした働きかけは、どんな子育てにも有効だということを改めて実感しました。
本書では、ABAの基本的な考え方や方法を、専門用語を使わず、保護者目線で解説し、さまざまな生活のシーンに応じた、親子が笑顔になる言葉がけ、接し方を紹介していきます。
私たちの言葉はいつの間にか、子どもに対する指示、命令、否定の言葉がけで埋め尽くされてしまっています。まずは、そこに気づくことが大切です。
お母さん自身の行動を振り返り、子どもの気持ちを読み取り、本書の言葉がけを少しずつ取り入れてみてください。昨日とは違う手ごたえを、きっと手に入れることができるでしょう。子どもの「困った行動」には理由があることが客観的にわかってくると、お母さんのイライラも減少します。
では、この私はイライラゼロでしょうか? いえいえ、そんなことはありません。人間ですから、喜怒哀楽があり、今でも子どもたちにイラッとして、感情的になることがあります。それでも、本書の言葉がけのコツを知る以前と比べると、イライラは激減し、確実に親子の笑顔は増えました。
この本は“優等生の母親になるための本”ではありません。
私自身、ズボラで家事がとっても苦手。時間の見積もりも甘く、いつもドタバタと出かける準備をしています。家族に「間に合わない~」と泣きごとを言い、夫や子どもたちが家事の続きを引き受けてくれることも。こんな私ですので、子育てでもたくさんの失敗を経験し、子どもに今もなお成長させてもらっています。日々、学びです。
たまには、怒っても、まったく問題ありません。
お母さんが怒鳴っていたとしても、家庭に笑顔や笑いがあるのであれば、子どもは、たくましく育ちます。むしろ、「怒ってはいけない」と思うことのほうがストレスで、不自然なこと。でも、本来は怒る必要がない「ムダな怒りのパターン」が、たくさんあるかもしれません。そこを改善していくと、親子の笑顔が確実に増えていきます。
この本との出合いで、「子育てが楽しくなってきた」「親子の笑顔が増えた」「毎日が楽しくなってきた」と、なんらかの気づきと勇気を得てもらえるとしたら、こんなにうれしいことはありません。
日本中の親子に、たくさんの笑顔が輝きますように。 (「はじめに」より)
著者:shizu(自閉症療育アドバイザー)
縦:18.8×横:12.9 全頁数:192ページ
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