野菜の収穫に差が出る!「一枚上手」の土・肥料のつくり方・使い方
野菜の収穫に差が出る!「一枚上手」の土・肥料のつくり方・使い方
わが家の子どもたちが小さかった頃、庭に種や苗を植えつけようとしたことがありました。長男も次男も「早く種をまこう、苗を植えよう」とせがみますが、「ちょっと待って」と私は子どもたちをなだめます。
「種や苗を植えるには、石灰を施して、土を起こし、堆肥や化成肥料などをまいてからまた起こすという作業をしてからでないとダメ。それから“畝”というものをつくり、そこにまいたり植えたりするんだよ」
その時点で次男はすっかり飽きてしまってダメでしたが、「そうか、それじゃ早くやろうよ」といって、長男は一所懸命に土を掘り返し、がんばって畝までつくって種や苗を植えつけました。幸いうまく育って収穫は実り多いものとなり、長男は大喜び。彼の心の中にひとつ、野菜づくりの魅力を植えつけることができたように思います。
大地を耕すことは、人の心を耕すこと──これは、私がみなさんに野菜づくりのすばらしさをお伝えするときに、必ず口にする言葉です。土を耕すことによって、いろんな作物が育つことはもちろん、人の心までも耕し、育てることができるという思いを込めています。また、土を耕すことは、実に身体によいことです。そして、家族や仲間たちとのコミュニケーションにもなります。
この本では、土と肥料の要点を中心に、できるだけ多くのことを書いています。「家庭菜園の経験はそこそこあるけれど、最近なんだかちょっと頭打ち?」「土と肥料をもう少し工夫すれば、もっとうまくできるのかな?」──そんなふうに感じはじめている人にこそ、この本を読んでいただきたいと思っています。土地と肥料のパワーアップ、みなさんの家庭菜園やプランターのスキルアップに、必ず役に立つはずです。
土の種類は、黒土や赤玉土の基本用土からバーミキュライト、パーライトなどの改良用土などにも触れており、その配合などもしっかり記述しています。また、肥料の種類についても、油かす、米ぬか、発酵鶏糞、バットグアノなどの有機肥料から化成肥料、熔リン、液体肥料などの化学肥料について触れています。肥料の使い方にも、プランター栽培の方法についても述べています。いわば、この一冊で、プランターから畑まで、今まで以上に充実した野菜づくりが可能となるわけです!
どうぞ本書を利用して、野菜づくりをもっと好きになってください。もっとステップアップして、野菜づくりがどんどん上手になってください。そして、野菜をどうぞ好きになってください。すばらしい収穫、新しい経験が、あなたの心を喜びで満たすことでしょう。
野菜づくりから、あなたは何を見つけるのでしょう。
それは「あなたの心の中に響いている“生きている証”」です。
さあ、今日も畑を耕しましょう。プランターの手入れをしっかりやりましょう。
きっと、みなさんの顔は、ニコニコ輝いているはずです。 (「はじめに」より)
著者:藤田 智
縦:18.8×横:12.8 全頁数:128ページ
重量220g厚さ1.1cm
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