1~6歳 子どもにさせていいガマン・わるいガマン
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◆「ガマン」はもともと、いい意味ではなかった
「ガマン」というのは、日本では精神的な美徳のように考えられていますが、じつは、もともと、あまりいい意味の言葉ではありませんでした。
ガマンは、漢字で「我慢」と書きますが、これは自分(我)に執着することから起る慢心を意味する仏教語のひとつで、「高慢」や「驕り」と同じ意味をもっていたのです。
今では、これが「耐え忍ぶ」というよい意味に転じて使われているので、親が「ガマンはいいこと」と思いこんでしまうのも、無理はありません。
でも、その語源が示す通り、子どもに不必要なガマンをたくさんさせていると、自分のことばかり考えるようになるなど、その成長をゆがめてしまうことがあるのです。
プロローグでも書いたように、子どもに必要なガマンはそんなに多くはありません。
親がガマン、ガマンと言い続けている場合は、子どもにとって不必要なガマンをさせてしまっているのではないか? と疑いましょう。
◆必要なガマンは、強さと優しさを培う
もちろん、社会のなかで生きていくためには、ルールを守り、ときにはガマンすることも必要です。
必要な場面で必要なガマンをしていると、いろいろな力が養われます。
粘り強くじーっと耐えたおかげで、いい方向に向いてきた、という体験をしたら、「自分だって、ちゃんとガマンできるんだ。耐えるのはつらいけど、粘り強く待ってよかったな」
「すぐにかんしゃくを起こさなくてよかった。おかげで人間関係がうまくいった」
などと、自信がもて、それが生きる勇気につながっていきます。
「自分は大丈夫」と思えると、人としての芯がしっかりしてきます。すると、多少の困難があっても、乗り越えられる強さが得られるのです。
芯のしっかりした人は、自分の人生をちゃんと築いていくことができるでしょう。
今の社会では、「自分が金持ちになればいい」「自分が幸せになればいい」と、人のことより自分のことを考える風潮が強いように感じます。
そうではなく、やはり日本という社会のなかで、さらには、世界という地球規模で、自分がどうしたら役に立つのか、貢献できるのかを考えられる人間になってほしいと思うのです。
必要なガマンがちゃんとできる人は、自分が行動することで、他の人が幸せになるように、と考えられる優しさのある人間に育っていくのではないかと、私は信じています。
人としての強さと優しさと培う。
それが、「ガマン」の生み出す力ではないでしょうか。
この本を読むにあたって、「子どもにガマンさせるにはどうしたらいいか?」というテクニックを知りたいと思った方もいらっしゃるかもしれません。
でも、子どもに必要なガマンをさせる力をつけるというのは、親が上から押さえつけたり、テクニックを駆使したりすることによってではなく、むしろ親が「待つ」というガマンをすることが、とても重要なのです。
お母さんやお父さんが、ガマンして子どもの成長を見守ることこそ、子どもが適切なガマン力をつけるいちばんのポイントです。
子どもの発達を見守りながら、親が適切な態度や言葉かけをして、子どもをサポートする。親がそんな姿勢で子どもと付き合えば、必ずや、適切なガマン力がついていくのです。 (「エピローグ」より)
著者:植松紀子
縦:17.2×横:12.9 全頁数:144ページ
重量168g厚さ1.1cm
「ガマン」というのは、日本では精神的な美徳のように考えられていますが、じつは、もともと、あまりいい意味の言葉ではありませんでした。
ガマンは、漢字で「我慢」と書きますが、これは自分(我)に執着することから起る慢心を意味する仏教語のひとつで、「高慢」や「驕り」と同じ意味をもっていたのです。
今では、これが「耐え忍ぶ」というよい意味に転じて使われているので、親が「ガマンはいいこと」と思いこんでしまうのも、無理はありません。
でも、その語源が示す通り、子どもに不必要なガマンをたくさんさせていると、自分のことばかり考えるようになるなど、その成長をゆがめてしまうことがあるのです。
プロローグでも書いたように、子どもに必要なガマンはそんなに多くはありません。
親がガマン、ガマンと言い続けている場合は、子どもにとって不必要なガマンをさせてしまっているのではないか? と疑いましょう。
◆必要なガマンは、強さと優しさを培う
もちろん、社会のなかで生きていくためには、ルールを守り、ときにはガマンすることも必要です。
必要な場面で必要なガマンをしていると、いろいろな力が養われます。
粘り強くじーっと耐えたおかげで、いい方向に向いてきた、という体験をしたら、「自分だって、ちゃんとガマンできるんだ。耐えるのはつらいけど、粘り強く待ってよかったな」
「すぐにかんしゃくを起こさなくてよかった。おかげで人間関係がうまくいった」
などと、自信がもて、それが生きる勇気につながっていきます。
「自分は大丈夫」と思えると、人としての芯がしっかりしてきます。すると、多少の困難があっても、乗り越えられる強さが得られるのです。
芯のしっかりした人は、自分の人生をちゃんと築いていくことができるでしょう。
今の社会では、「自分が金持ちになればいい」「自分が幸せになればいい」と、人のことより自分のことを考える風潮が強いように感じます。
そうではなく、やはり日本という社会のなかで、さらには、世界という地球規模で、自分がどうしたら役に立つのか、貢献できるのかを考えられる人間になってほしいと思うのです。
必要なガマンがちゃんとできる人は、自分が行動することで、他の人が幸せになるように、と考えられる優しさのある人間に育っていくのではないかと、私は信じています。
人としての強さと優しさと培う。
それが、「ガマン」の生み出す力ではないでしょうか。
この本を読むにあたって、「子どもにガマンさせるにはどうしたらいいか?」というテクニックを知りたいと思った方もいらっしゃるかもしれません。
でも、子どもに必要なガマンをさせる力をつけるというのは、親が上から押さえつけたり、テクニックを駆使したりすることによってではなく、むしろ親が「待つ」というガマンをすることが、とても重要なのです。
お母さんやお父さんが、ガマンして子どもの成長を見守ることこそ、子どもが適切なガマン力をつけるいちばんのポイントです。
子どもの発達を見守りながら、親が適切な態度や言葉かけをして、子どもをサポートする。親がそんな姿勢で子どもと付き合えば、必ずや、適切なガマン力がついていくのです。 (「エピローグ」より)
著者:植松紀子
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